香りのする植物=ハーブ

みなさんは「香りのある植物」と聞かれたらどんな香りを思い浮かべますか。

バラ、ユリ、キンモクセイ、ゆず、ラベンダー。料理に使うローズマリーやバジル、コショウなど。

これらの香りのある草や木を「ハーブ、芳香植物、薬用植物」などといいます。語源はラテン語でHerba(ヘルバ)。日本古来の和漢薬としても元来使われていたものや、江戸時代のオランダ医学や明治時代のドイツ医学を通じて伝わったものもあります。

香りの正体:精油

それらの植物から漂う香りの正体は、「精油」という有機化合物。精油はいくつもの芳香成分の混合体で、成分のひとつひとつが薬理的な作用を持ちます。

多くの芳香植物の中から、芳香成分が抽出されます。これこそが「精油」と呼ばれるものです。現在、流通している精油の数は200近くにものぼるといわれています。

二次代謝:精油を作る特別な働き

全ての植物は、根から吸い上げた水(H20)、太陽の光、空気中の二酸化炭素(C02)から生育に必要なブドウ糖(CoH1206)と酸素(02)を作り出す「光合成:一次代謝」という働きをおこないます。

そのうち、精油や香水などの嗜好品や医薬品の原料、植物資源となる植物はさらに「二次代謝」という働きを行います。

ハーブ類の精油、コーヒー豆と茶のカフェイン、ゴムノキのゴム、柿の渋(タシニン)、タバコのニコチン。これらは、すべてニ次代謝により作られるそれぞれの植物オリジナルの物質です。

植物から見た精油の役割

植物は、なぜ精油を作るのでしょう?

それは、根づいたところで一生を終える宿命の植物にとって、身を守り、子孫を残すための武器のひとつと考えられています。たとえば、精油を空気中に発散してウイルスや細菌の感染を防ぎ、受粉を助けてくれる昆虫たちを香りで引き寄せます。また草食動物や昆虫が嫌う香りや毒を分泌し、食べられないよう身を守るのです。

①昆虫を誘き寄せる
②捕食者から身を守る
③細菌・ウィルスから身を守る
④負った傷を修復する
⑤仲間の種の成長促進、他の種の成長抑制
⑥乾燥を予防する
⑦植物の生体内の生理活動の活性化

などが挙げられます。それらの効果を借りて、私たち人間の心身の健康と美容にも役立てようとするのがアロマセラピーです。

精油の抽出方法については以下の記事でご紹介しています。

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新潟駅近・女性専用プライベートアロマリラクゼーションサロン "Aromatique GARDEN NOTE" のセラピスト。アロマセラピー・ハーブ・食事などといった点からの情報を発信中☺︎オーガニック・エコに関する分野が得意です。
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